今月号の月刊自治研に、図書館関連の記事がありましたよと.
「信頼社会と公共」という特集内の一記事で、図書館の盗難・破損問題に関するものでした.
この記事、著者が元大阪私立図書館の中の人で 同業者としては納得したり耳が痛かったりな内容なんですが、 その中でも特に同意したのがここ.
一番多いのは、
「ほかにも同じ事をしている人がいるのになぜ自分だけ注意するのか」
という開き直りである。
(中略)
利用者の一方的な言いように閉口した例はほかにもある。
「自転車のかごに置いたまま買い物していて、戻ったら盗まれていた。私は悪くない。」
「気づくと飼い犬が本をかじっていた。私は悪くない。」
「本が水浸しになったのはにわか雨のせいだ。私は悪くない。」
「自分がここと思ったところに引く傍線は、きっと次に読む人の役に立つはずだ。」
笑い話のようだが、全国の同業者の多くが似たようなケースに困っているのではないか。
Exactly(その通りでございます).
スピード違反コピペでも貼ったろか、 という感じですがこんなのが普通にあるので困る.
個人的にすごいと思ったのは以前大学図書館に勤めていた時にあった 三次方程式の計算用紙代わりに使われていたマルクスの『資本論』と、 奥付がカップルの交換日記と化していたサルトルの『嘔吐』の2件. 特に『嘔吐』の方は、善意の第三者から「書き込みは止めて下さい」という 更なる書き込みがあり完全にカオスと化してました.
とりあえず、書き込むのは自分の本だけにしてくれというのが一図書館員の切なる願いです.
参考文献
- 戸倉信昭 「図書館の盗難・破損問題の対応」
- 『月刊自治研』Vol.51 No.595(2009年4月) p.41-47 自治労システムズ自治労出版センター
図書館ニュースクリップ
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