質問
レジ袋(ポリ袋)の作り方を知りたい.
材料・成形方法まで載っているものが望ましい.
回答
材料はポリ塩化ビニル(PVC)を主体に、可塑剤・安定剤・顔料等を加えた 「プラスチック レジンペレット」.
成形にはインフレーション法が用いられる. インフレーション法については下記を参照のこと.
ポリ袋を製造するインフレーション法
もう1つのフィルム成形法は、インフレーション法です。 インフレーションとは「膨張」という意味です。
インフレーション法のフィルム成形機では、ダイ(*1)の穴がドーナツ状になっており、 通常は上側を向いています。
このダイから上に向かって押し出されたチューブ状の樹脂の内側に空気を送り込み、 それによって風船のように膨らませます。 膨らませることによって、樹脂はどんどん薄くなり、そして広がります。 冷却は空気によって行われます。 最終的には、Tダイ法(*2)のように巻き取り装置で巻き取られます。
このようにしてできた薄いチューブ状フィルムを適当な長さで切断し、 一端を熱でシールすれば、袋を作ることができます。 おなじみのポリ袋は、このようにして作られるのです。
*1.押出成形機の1部分.溶解状態の樹脂を一定の形にする役割を持つ.
*2.インフレーション法と同じ、代表的なフィルム成形法のひとつ.引用元:『よくわかるプラスチック』 日本実業出版社,2010年 p.118
NDC
プラスチック (578.4)
参考文献
- 『よくわかるプラスチック :入門ビジュアルテクノロジー』 日本実業出版社, 2010年
- p.118-119「5章8:薄い膜を作るフィルム成形」に、インフレーション法について記載あり. 全体を通してプラスチックに詳しく書かれている.写真が無いのが難点,
- 竹本喜一監修 『プラスチックが身近になる本』 シーエムシー, 2001年
- p.183-185「2.3.1 インフレーションフィルム成形法」に記載あり. 上記資料よりさらに詳しく、成形装置の各部位の役割まで説明している.こちらも写真はなし.
- 板倉聖宣,吉村七郎監修 『プラスチックってなに?:資源・環境・リサイクル8』 小峰書店, 2002年
- 写真を探すのは児童書に限るよね. ペレット及び一部装置の写真は掲載されているものの、肝心のインフレーション法に関する写真はなし.
備考
小学生の宿題って何気に難しいよね.
因みに、ペットボトルやマヨネーズ・シャンプーの容器などは「ブロー成形」が用いられますが、 こちらはペットボトルのwikiに詳しい記載があるので割愛.