先日ちょろっとおはなししましたが、最近は撮影した写真を全てRawという形式で保存しています. 今回は写真を撮るロード乗りはRaw形式で撮るとちょっぴり幸せになれるかもしれないよ、というおはなしです.
失われた階調
抑々Raw形式って何ぞという事なんですが、
撮像素子で光量を測定した画像データを直接出力したもので本来カメラ内部で行われるRGB処理やカラー調整など画像処理が未処理のためパソコンで専用ソフトを使って現像処理することが前提のデーt
要は『専用ソフトが必要だけどたくさん修正ができる保存形式』と思って頂ければ結構です.
ちょっと極端ですが、こちらの作例をご覧ください.
スカイツリーも良いですが、鉄塔フェチ的には夜の東京タワーはえも言われぬ魅力があります.
おお夜景が綺麗だ、障害物が少ないポジションに移動、手振れを起こさぬよう固定、
灯りが飛ばないように露出を抑えてぱしゃり.
だいたい夜景を撮影するルーチンはこんな感じだと思うのですが、
そんな風にiphone 5Sのシャッターを押して出てくる画像が
こんな感じではないでしょうか.
ライトアップされた建造物というのはカメラからすると肉眼に比べて非常に明るいので、
そちらに合わせると周囲は黒く潰れてしまいます.
これを画像補正で明るくしようとしても、
黒い部分は黒が薄くなった程度、逆に明るい部分が白飛びを起こして残念な写真になってしまいます.
時を超えた修正
対してこちらはSONY RX-100で撮影したRaw形式の写真. 撮って出しの画像は大差ありませんが、これを『Adobe lightroom』という専用ソフトで補正してあげると
明るくなった!ふしぎ!!
東京タワーのディティールが消える事無く、街路樹の部分も明るくなっています.
(今回の作例は機材差も大きいですが、そこは割愛)
自転車乗りは停まらない
で、何故Rawで撮影するとローディは幸せになれるかもしれない、のかと言うと.
そこそこ写真に興味が出てくると、『もっと空を青く写したい』『雲の立体感を出したい』等と シャッターを切る前にホワイトバランスや露出といった細かい数字をいじるようになります. (なるんです、何故かは聞かないで下さい.
独りでのんびりポタライドなら問題ないですが、 誰かと一緒に走っている場合や走行中などはなかなか設定をいじる余裕がありません. しかしRaw形式で撮っておけばホワイトバランスや露出は後から調整できるので構図にさえ集中しておけばOK、 帰ってからゆっくりと自分好みの写真にする事ができます.
走行中でも取り敢えず被写体(この場合は山と雲)がきっちり入るように撮っておけば
劇的びふぉあふた、そこそこ見られる写真に修整できます.
時間やシャッターチャンスが限られるローディだからこそ修正の幅の広いRaw形式で撮る事で、
走りながらも満足のいく写真が取れる可能性が高まる、
つまりちょっと幸せになれるんじゃないかなと思うわけです.
ポイントとしては、明るめか暗めならなるべく暗めに撮る事. 暗い部分は見た目潰れていても階調が残っていて後から補正できる事が多いのですが、 白飛びした部分は抑々情報が無いので幾らRawと言えど救済できない場面が多くなってしまうようです.
てけとーに取った写真もこんくらいになる不思議.
編集するのに専用ソフトが必要なのとカメラ自体がRaw形式に対応してないとダメっていうのが
ちょっと敷居を高くしてるけど、
最近はコンデジでもRaw形式に対応してるモデルも多いし、
編集ソフトもフリーで十二分な性能のものがでてきてるし、
写真好きのローディは一度デジカメの設定を確認してみてはいかがでしょう.