我が職場には、桜の時期になると猥褻非猥褻の分け隔てなく朗読させようとする不逞の輩が出没する.
先日も先輩が電話で捕まり、受話器を保留にして何やらおろおろしていた. 誠に不快な形で春の訪れを感じていたわけだけれど、 とにかくそのような苦行をうら若き女性職員に任せる訳にはいかぬ. 餅は餅屋、斯様な変態の相手は変態に任せておけばよいのだ.
というわけで徐に受話器を奪う.
『お待たせ致しました』
「…橋本さん(仮)お願いします」
『はい、私が橋本です』
「いや、女性の橋本さn
『橋本文月29歳です! 朗読とか照れちゃうけど頑張ります! さて何ページから読み
ガチャン ツーツーツー
うわ、がちゃ切りしやがったよ畜生.
その後電話がかかってこなくなったのは良いんですけれど、
ペコちゃんみたいに出した舌と凍り付いた事務室の空気はどうしてくれるんですか.