先日無事一周年の記念ライドを終えメンテナンスをしていた際、タイヤのトレッドがだいぶ摩耗して居る事にふと気付きました.
綺麗なトレッドだろ?スリックがあったんだぜ、これ.
Vittoria Open Corsa CX2に履き替えてそろそろ一年、先日総走行距離も4,000kmを超えたし月も変わった. これは心機一転新しいタイヤに替える良いタイミングじゃああるまいか、 という事で買い置きしていたニュータイヤを装備してみた.
Gios airone meets Vittoria Open Corsa SC

- Vittoria OPEN CORSA SC 2 700×23c
- ASIN: B00AX0EZ1W
- [スポーツ用品]
- 価格: ¥ 8,894
- Vittoria(ビットリア)
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そんなわけで新しいタイヤはこちら、同じくVittoria のOpen Corsa SC 23c.
CXと同様チューブラータイヤと同じ製法で作られ、 最後のチューブを編み込む時点で代わりにビードをつけて完成させるオープンチューブラーと呼ばれるモデル. クロモリにアメサイドという如何にもクラシカルな趣が逆に新鮮で細身のフレームに良く似合います.
さーて早速ニュータイヤで通勤しちゃうぞー評判良いしさぞかし良い走り心地なんd
地面、近!?
重っ!
太っ!!
これが僕とSCとのファーストコンタクトであり、ワーストコンタクトでもあった.
第一印象という神話
先ず跨って感じたのは何故か地面が近く見える違和感(後に原因判明)、そして漕ぎ出した瞬間感じる踏み出しの重さ. 普段よりギアを2枚落として走るもなかなかスピードに乗らず、事実平均速度を見てみてもCXと比べて3kmぐらい遅い.
乗り心地は悪くないですがそれでもCXに比べると劣り、CXを100とすると70くらいの振動吸収度. 下り坂での安定感やカーブでのグリップはCXを上回りダウンヒル等は安心して臨めるのですが、 踏み出しの重さがヒルクラスキーの自分としては致命的. バーミヤン坂以外の尾根幹でインナーを解禁したなんていつ以来だろう.
帰宅後無意識のうちにwiggleを開いてCX3をぽちりそうになってた位、僕のSCへの第一印象は最悪でした.
空気圧のレッスン
そんなこんなで同じ被害者を求めてネットのインプレを読み漁ってみると、SCの評価が極端な事に気付きました. 乗り心地の感想は概ね似ているものの、漕ぎ出しは【重い/軽い】、スピード【乗る/もっさり】と、 幾ら乗り手が違うとはいえこうも真逆な評価が出るのかなと不思議に思っていた所気になるインプレが.
【[TU] Vittoria CORSA SC チューブラー -CBN bike product review】
というわけで、CORSA SCでも何の疑問も持たずに7.5barで使用開始。 走り始めてすぐ「もっさりしてんな・・・」という感想を抱いた。 乗り心地は悪くないけど、取り立ててよくもない。 漕ぎも軽いわけじゃないし、正直失敗したかなと思いながら2週間ほど使用。
しかし、タイヤサイドの指定空気圧を見て下限が8barというのを確認、 試してみっか、と8.5barにして走ったところ性格が一変。 スピードが乗る乗る。漕ぎも見違えるように軽い。 圧を上げても乗り心地は悪化することなく、 突き上げが来る前にタイヤがプルルッと衝撃をいなしてくれる。
Open Corsa SCでなくチューブラーの方のインプレなんだけれど、まさに自分の第一印象ずばり. CXの時はかなり空気圧を落として乗っていたので境遇も似ている、 という事で試しにサイドに載っている115psiまで空気圧をあげてみた.
でもまあ、空気圧なんて些細なものでそこまで変わらn
![ツール・ド・フランスで疾走するニーバリ [IMAGE]ツール・ド・フランスで疾走するニーバリ](http://librinvain.net/images/151201c.jpg)
※画像はイメージです
何これ凄い軽いわ転がるわでまるで別物に前と全然違う、ルークナイトとゴールドナイト位違う.
漕ぎ出しはCXより多少力が要るもののそれでも明らかに軽くなり、 そのあとの自然にリンクの上をすーっと流れるかのような転がりはCXを上回る.
それでいて不思議な事に乗り心地は空気圧が低かった時とほとんど同じ. CXに8barまで入れたら跳ねまくりでとても乗れたものでは無かったのに対し、 SCは低圧時の乗り心地を70とするならそのまま70の感覚で乗れる.
ダウンヒルやコーナーの安定感も変わらず、平地みたいな感覚で漕げるのでそのまま流していたら スピードメーターが見た事無い数字になっていて吹いた、なんて事も.
脱・メンテ下手宣言
ここから先は憶測ですが、SCは通常真ん中の砂目のトレッドだけが地面に接しているのがベストな状態. 左右の杉目トレッドで水捌けとコーナーのグリップを上げ、サイドスキンを柔らかくする事で高圧でも振動をいなす ―というのが設計の意図なんじゃないかなと.
自分の場合は最初の空気圧が低すぎて左右の杉目まで地面に接していたので漕ぎ出しが重くスピードも乗らず、 タイヤが太く・地面が近く見えていたのも空気圧が足りず、 サイドスキンが柔らかいためタイヤが潰れてしまっていたせいではないかと考えられます.
で、実際に自分に合った空気圧(7.8bar/8.2bar)で改めて乗ってみた感想ですが、
ハイパー良いタイヤです、Vittoria Open Corsa SC.
CXと比べても遜色無くとてもバランスが良く、
軽さと乗り心地を求めるならCX、転がり・安定感を求めるならSCといった感じになるでしょうか.
また、空気圧は自分の体重と機材の重さがこれだからこの値、という様に算出できるような単純なものではない.
当たり前と言えば当たり前の事なんですけれど、自らの身で体験してみてとても勉強になりました.
もし新しいタイヤに替えたけど評価の割に乗り心地いまいちだな、
なんて思ってる人は一度空気圧を見直してみると幸せになれるかもしれません.
おまけ
しかもタイヤ買ったらボトルまでくれた.まじvittoria神.