彼のマイヨ・ジョーヌ、グレッグ・レモンは言いました.
『どれだけ練習しても走るのは楽にならない、ただ速くなるだけだ』
とは言っても飽く迄それは競技レベルのおはなし.
毎日通勤で50kmも走ってれば初心者の頃苦戦した峠も楽に登れるようになってるんじゃね、
と名選手の言葉に畏れ多くも疑問を抱いていたのですが…
すいません、超本当でした.
スーパーマシン2台に重装備のクロモリで着いて行くとどうなる?
そんな貧脚のプロテインジャンキーが峠で後悔に塗れる数日前.
事の発端はterm rKoのエースR君のお盆に帰省するからその前にちょっと長い距離走ろう、
この前こっち来てもらったから今度はそっちの方まで行くよーという連絡、
基『ちょっとロングライドしたいからついでにお前らの根性叩き直しに行くわ』
という死刑宣告.
前回はエースのホーム湘南に赴きすっこすこにされてきましたが、今回はこちらのホーム. 地の利を活かして一度走ったコースなら何とか着いて行けるんじゃ、 という浅はかな考えから大垂水峠から相模湖へ抜け、前回逃したオギノパンを目指すコースを引き迎え撃つ事に.
当日はK邸前に集合、おーなんかタイヤ違くねってあれ、なんかホイールが
ってちょ、え、えっマジこれもしかして
まさかのWH-9000-C24-CL、すげえ実物はじめて見た.
Dura-Aceと聞けば泣く子も黙…らず価値が分からず泣き続けるだけですが、
ポタリングにこんなの履かれた日にゃついていくこっちの初心者も一緒にガン泣きです.
さり気なくR君のTCRも今迄のZONDAに加え、コンポを58&68ミックスに換装してまさかの11Sに. 戦闘民俗の脚力を活かす高レンジを確保しつつ軽量化とさらなる強化を図ってきました.
対する我が鷺沢さんは熱中症対策の2ボトル+ツールボックスという3ボトル態勢に加え、
画質重視のGRD2をハンドルにマウントと着実に増量kってうんごめん帰っていいかな.
こんなの走る前から死亡フラグ立ちまくり、甲子園優勝チームの地獄のマラソンに
バットも持ったこと無い茶道部が無理矢理参加させられるようなもんじゃないですかやだー
と泣いて喚いても当然釈放されるはずはなく. 前後をスーパーマシンに挟まれ、町田街道を高尾方面へドナドナされます.
やっぱり今回も駄目だったよ
さてここでようやく舞台は冒頭に戻るわけなんですが、実は自分は大垂水峠に登坂するのは二回目.
成し遂げたぜ.
入門レベルでこれとか、ローディこわい. pic.twitter.com/xuTU1pbfU4
— 零智 (@zerotomo)
2015, 1月 4
上記のように一回目は鷺沢さんと3ヵ月目記念ライドと称してソロで挑戦、 最後は息も絶え絶えになったものの無事脚付きもなく制覇できました.
あの頃に比べれば裏ヤビツを登れる程度の体力も付き、ぼんやりとながら道も覚えている. 楽勝とまではいかないまでも、そこそこ余裕を持って着いて行けると思ってたんですが…
ちょっと待って何これ超きつい.
最初の緩い登りの段階でふたりの背中はあっという間に彼方へ.
以前は周りを見渡す余裕もなく必死にクランクを回していただけですが、
今回は後半に行くに連れて斜度があがるなとか勾配が緩む区間がないからきついな、
とか色々知識が増えてますがだからと言って勾配が緩むはずもなく.
これが大垂水の本気なんだよ、と言わんばかりに電光掲示板を過ぎたあたりから斜度がアップ. レモンさんまじすいませんと泣きながらクランクを回し続ける事半時.
ふたりに遅れる事5分で何とか登頂成功.あれ、思ってたより千切れてない? 取り敢えずチームジャージで記念撮影.
登板後はご褒美タイム、ダウンヒルと美味しい揚げパン
昼食を求めて相模湖側へダウンヒルっておいおいふたりともはえーよ
そのまま流して相模湖到着、いやーデュラホイールかっけーわー
なんて物欲しそうな目で眺めていたら貸して頂く展開に、 Zondaに続いてまさかのGios Airone meets WH-9000-C24. これ絶対車体よりホイールの方が高いよねこけたら給料飛ぶわーとびびりながら試走.
身分不相応にもデュラホイールを履かせて頂いた感想としては、とにかく『楽』. 登りは勿論のこと、降りもハブの精度が良いせいかぐんぐんスピードが出る. ただ剛性とか、平坦路での加速とかは乗り手が貧弱なせいであまりWH-6700との違いが判らず. お前のような貧脚プロテインジャンキーにはWH-6700で十分だって事ですねわかります.
Shimanoの最高級グレードの素晴らしさと自身の非力さを同時に感じさせられてる間に きつめの坂を幾つか過ぎ、気が付いたら目的地のオギノパンへ. 夏休み中という事もありかなりの盛況っぷり. 家族連れは勿論の事、意外にライダーが多かったのが印象的.
噂の揚げパンを実しょkってうわ美味しい相模原の小学生は毎日給食でこんなの食べてんの?
と、思わず子どもに嫉妬しちゃうぐらい美味しい揚げパン.
揚げたての香ばしい熱とその熱に負けない絶妙の量の砂糖、
歯応えを残しつつ口の中で溶ける生地の織りなすハーモニーはまさに絶品.
こんな給食が毎日食べられるんなら真面目に学校行くわー
ここで栄養補給をした後宮ケ瀬湖まで抜ける予定だったのですが、 天候が怪しくなってきたので各々の方面へ解散.
今回のルートはこんな感じ.
経験者にはちょっと物足りないかもしれないけれど、峠を登った達成感が味わえ、
ゴールに美味しいご褒美があり距離も50kmちょっとと個人的にも丁度良いし、
峠デビューしたい初心者さんなんかにもお勧めできるコースと思います.