時が経つのは早いもので鷺沢さん、基Gios aironeでロードバイクデビューしてから一年. クロスも楽しかったけれどやはりロードの楽しさは別次元、 この一年のライドを振り返ってみても
- 大垂水峠
- 正月早々何を血迷ったのか納車二ヶ月でソロで挑んで爆死
- 三浦半島一周
- 初輪行で混んだ電車に突っ込み大迷惑
- 江ノ島~鎌倉
- 初チームライドでサイヤ人に千切られ生まれたての小鹿状態に
- 裏ヤビツ峠
- ゆるふわライドのはずがいつの間にかスパルタ登坂ツアーに
- 入山峠
- 本格的な林道を完走するも下りでパンクしている人見つけてびびる
- 大垂水峠(2回目)
- チームライドのリベンジを挑むも再びサイヤ人に千切られ(ry
- 都民の森
- Garminを買った勢いで挑戦して脚がもげそうになる
- 山伏峠
- 調子に乗って山中湖まで下って帰りの登りでパスタリバース未遂
と、思い出しただけで口の中に血の味が広がる素敵なものばかり.
休日にわざわざこんな苦行を繰り返すなんて僕に言わせりゃローディなんてドMの集団に違いない
ってあ、あれ.
何やらだいぶ着地点がずれましたが、もしロードに興味はあるけど購入を迷ってる人がいたら
今すぐ買うべきだと声を大にして言いたい今日この頃です.
さて、そんなドMな僕が秋晴れに恵まれた土曜の朝、 まるで親戚に預けられちゃった可哀想な子どものように肩身を狭くして揺られているのは相模線の車中.
輪行袋に詰められた鷺沢さんと共に海老名駅から小田急線に乗り換え、到着したるは丹沢の麓秦野駅.
何故就活で訪れて以来十数年ぶりに彼の土地まで来たかと言えば、
それは偏にローディの聖地『ヤビツ峠』に挑戦するため.
丁度ロードデビューから一年を迎える事もあり、その集大成ライドとして聖地の胸をお借りしようというものです.
そんな決意を胸にスタート地点のコンビニに到着.
そこに広がるのはロードバイクの品評会か何かですかと思わず疑いたくなる程のローディの群れ、
しかもどれもこれも高級感溢れるものばかり.
補給食のウイダーゴールドをもぐもぐしながら
『これが噂のFFWDか』『すげえあのDe rosa電動デュラじゃん』『このホイールだけでairone 3台買えるな…』
等と眺めているだけで装備の違いに心が折れ、でなくて目の保養になります.
なおこれだけローディが沢山居るにも関わらず、tiagraなのもクロモリなのも僕一人. 通常でしたら場違いっぷりに気後れしてそのまま輪行袋を広げる所ですが今日は1周年記念ライド、 普段の僕とはちょっと気合が違います. こっそり所存のほぞを固めるようにウイダーを飲み干し、 むんと胸を張って颯爽と名古木の交差点を山頂目指して駆けd
ちょっと待って何これ住宅街を走っていたはずなのに、道の角度がどう考えても無茶なんだけど.
これが噂の【蓑毛坂】か、散々予習し態々似た様な坂を登ったりしたもののやはり本物は格が違った. FF5の野ガルラとウォルスの塔に出てくるガルラくらい違う.
とは言え伊達に一年経験を積んできたわけではありません.
過去の戦友(とも)を思い返せば、大垂水峠はもっと楽だった、都民の森も下りがあったな、山伏峠もGarminの斜度はも少し緩かっ…
ん?これ、駄目じゃん?
とフラッシュバックする過去の思い出を遙かに上回る激坂に心折られぬ様
途中からは只管サイコンの心拍数だけを見つめ、心拍を上げ過ぎないようゆっくりゆっくりダンシング.
必死の思いで何とか【蓑毛坂】を抜けると続いて路上に滑り止めの丸溝が―次なる刺客、【丸坂】の登場です.
ここでは斜度だけでなく、この丸溝から繰り出される乗り手への波状攻撃が…
あれ、痛くない.
ぶれまくりの写真でお判りのとおり振動は確かに凄いのですが、
クロモリフレームとラテックスチューブの恩恵か手や臀部の痛みは全く無く丸坂は苦も無くクリア.
丸坂を抜けたあたりから、斜度も緩み一気に峠らしい雰囲気に. 路面はとても綺麗で斜度もさほどきつくなく、登るにつれて左右の林の切れ目から秦野の町が一望できるようになります.
そんな景色を眺めつつ走っていると何やら開けた場所が
菜の花台展望台に無事到着、ってあれ【神社坂】は?
なんか気が付いたら最後の刺客は勝手に倒れていたようなのでラストスパートに入ります. 展望台を過ぎれば残りは3kmと聞いていたのでもう一息、俄然気持ちも楽になってきました.
どうやらTTではタイムの削り所のようでこの辺りから如何にもマッチョな脹脛をお持ちの方々に 次々と抜かれて行きますがこちとらゆるふわライダー、余力なんて1mmも残ってません. 心拍を乱さぬ様、かつケイデンスを落とさぬ様軽めのギアでクランクをくるくる回します.
おう登山客.というか駐車場が脇にあるこの道見た事あるぞ、という事は…でラストスパートをかけて
ゴール!無事、1周年記念ライドでヤビツ完走!
前回は姑息にも裏から登って撮りましたが、表から堂々と登っての記念撮影はやはり万感の思いがこみ上げます.
うわっ…私の登板速度、遅すぎ…?
さて、ヤビツ峠がここまで愛されている理由のひとつにTTの存在があげられます.
この「ヤビツを何分で登れるか」
というのがローディの実力を測る物差し、
ヒルクラレベルのリトマス試験紙的存在となっており、
タイム 偏差値 上位からの位置 30分 78.4 1%未満 ―――――プロの壁――――― 40分 57.9 21% ――――坂バカの壁―――― 50分 45.5 67% ――――初心者の壁――――― 60分 37.3 90%ヤビツ峠のヒルクライム偏差値 - Cycloclop
http://tofud.hatenaroad.jp/entry/2014/06/02/161915, 2015/10/27アクセス
こんな感じでざっくりと自身の実力がどの程度か把握することができます.
貧脚のプロテインジャンキーである僕にとっては足付きなしの完走を果たした時点で 横浜ベイスターズ優勝と同じ位の『市をあげてのパレード』級価値があるのですが、 完走した途端初心者の壁くらいは突破できてるといいなあと淡い期待が首をもたげてきました. 折角Garminセグメントでタイムも載っているし、ちょっと確認してみると…
遅っそwww
表に当てはめると『偏差値測定不能』という学生時代の世界史のトラウマを呼び起こす驚愕のスコア.
うーん、どの辺が遅かったかなあと自戒の意味も込めてチャートを見かえしてみると 最初の20分が移動距離0ってあれこれ…
↑どうやら名古木の交差点を渡った時点でセグメントスタート、 上記の朝ごはんをぱくついてる時間までカウントされていた模様. これは次回挑戦する機会があれば気をつけなきゃな、と反省しつつ休憩時間を除いて計算してみたタイムは
51分36秒.
何だ、結局駄目じゃん!
一年続いたし、『趣味:ロードバイク』でいいよね
そんなわけで初心者の壁にあっさり跳ね返された1周年記念ライドですが、 抑々ロードに乗り始めた時はヤビツに登り切れるなんて思いもしませんでした. 飽き易い自分が一年続けられた久々に「趣味」と呼べる大事なもの、 という事でこれからもマイペースで続けられたら良いなと思います.