僕の自転車生活において、記念すべき第一歩を共に踏み出してくれたのはGios pureflatというクロスバイクでした.
鷺沢さんことGios aironeというロードを手にしてからはロングライドに用いる機会こそ減ったものの、 おさがりのWH-R500にVittoria Rubino Pro3 23cを組み合わせたところ走りも格段に軽くなり、 ちょっとしたポタリングや日頃の足にと相変わらず大活躍しています.
そんなpureflatですが、ちょっと気になるのがギア比とポジション.
ギアについてはロードの経験上コンパクトクランクで不便を感じないのでフロントトリプルは重いし要らないかな、
ポジションについては決して不満があるわけではないのですがそれ以上に今のロードのポジションが良過ぎるのでしょう、
走っていてもう少し体勢変えられたらなあと思う事がしばしばあります.
とは言えクランク替えるとなると出費も嵩むし折角ならホローテックⅡにしたい、 現状でもきちんと走るし別に良いかでずーっと来ていたのですが、 先日ロードをUltegra 6800に換装した副産物として Tiagra 4600一式とWH-6700、更にはドロップハンドルが余りまして. 鷺沢さんを放置するには勤務先の駐輪環境があまり良くない事もありちょうど通勤用のロードも欲しくなってきた、 という事でいろいろいじってみる事にしました.
そんなわけではじまりましたpureflat改装計画.
今回の目的は
- あまりお金をかけないで
- 街乗りや通勤用途で使える
- ロードポジションを極力再現した
スペアバイクの作成です.
pureflatはpuredropというロングセラーのシクロクロス完成車とフレームが全く同じため 基本的にはロードのおさがりパーツがそのまま流用できるのだけど、 一部使えないパーツもあったりしたのでちょっぴり買い足した.
Dixna カウンターカンチブレーキ
新しいパーツの中で最もお高いのがこのカンチブレーキ、
pureflatのフレームにキャリパーブレーキがつかないため新調.
『安全に関わる部分のフォーク・ブレーキ・ホイールだけはしっかりしとけ』
ってのりりんでも言ってたし、この3点は妥協しないようにしている.
デフォルトのシューは音鳴りが酷かったんだけど、
幸いShimanoと互換性がありアルテのブレーキシューに変えたら音鳴り・制動力共に劇的に改善した.
ISM Adamo road & Shimano SP-R600
抑々今回の換装の目的はロードポジションの再現、
という事でサドルとシートポストは奮発してaironeと同じもの用意した.
世間的には賛否両論あるんだけれど僕的にはISM以外のサドルは考えられないくらい素晴らしい、
早々にサドル沼から脱出できたのは本当に幸運だったと思います.
因みにシートポストは中古、サドルがホワイトなのはPBKで投売りされていたからとこの辺で奮発しつつも微妙に経費削減.
Shimano RD-4500
今まではRD-7900を使用していたんだけど流石に街乗りにデュラはオーバースペックでしょ、 という事でこれまた某所で掘り出してきた2世代前のTiagraリアディレーラー. メーカー公称は9Sなんだけど、10Sでも問題ないどころかむしろ最初についてた RD-4600よりぱきぱき動くんじゃねっていうレベルで良く動いてくれてびっくり.
Dixna リードステム 70mm
ロードポジションが再現できていちばん安いの、とおまかせで頼んだらでてきたのがこれ. ロードと比べてフレームのジオメトリが違うためステム自体は105mm→70mmとだいぶ短くなりました. Dixnaのステムはクロスの時から使っているのだけれど、値段の割に軽く仕上げも綺麗なのでとても気に入ってる.
Shimano PD-A530
普段乗りに使う事を考えて敢えての片面フラットに初挑戦、 したんだけど重いし回転は調整しても渋いしでPD-A600に比べると正直いまいち. フラット側の使用頻度によってはPD-A600に換えちゃおうかな.
Panasonic U字ロック & Halo ヘックススキュワー
『熊に追いかけられている時は全力で逃げる必要はない、ただ隣の奴より早く走れ』
と言うわけで一応防犯対策、U字+スキュワーロックという某所推奨の組み合わせ.
これでチェーンステーの上から後輪を挟んで地球ロックすると後輪を切断しない限りフレームが動かせないので、
愉快犯の盗難くらいまでは防御できる.
プロの窃盗団にかかればこぶたの藁の家みたいなもんだろうけど、
プロが相手なら何しても無駄だろうし抑々そんな人達はTiagraなんて狙わんでしょ.
その他消耗品とか
折角なのでワイヤ一式・チェーン・バーテープもすべて新品に交換、この辺りは消耗品だし仕方ないね. バーテープはwiggleで安売りしてた時に買っておいたCinelliのコルクバーテープ. チェーンはCN-6701、ワイヤセットはロードポリマーコーティングケーブルセット.
ん、なんで全部アルテグレードになってるのかって?こまけえこたぁ(ry
以下は流用パーツのおさらい.
Shimano Tiagra 4600 groupset
フロント50/34T、リア12-28Tの構成はリア16Tが無い事を除けばaironeと全く同じ. STIのST-4600は、次世代の4700から内蔵ケーブルになってしまったので実はワイヤー外出しの最終モデルだったりする. 見た目はあれだけど引きは軽いしメンテしやすいしで触覚型はとても好きだっただけに廃版が悔やまれます.
Shimano WH-6700 & Hutchinson Atom galactik
お馴染みWH-6700にタイヤはストックしてあったHutchinsonの軽量チューブレス. どちらも型落ち品とはいえ、スペアバイクにアルテってのはなかなかに豪華.
Gios 純正ドロップハンドル
幅400mm、アナトミックシャローの形状は現在使用中のNITTO M106 NASとほぼ同じ. と言うかこいつに不満がなかったから今のも同じ型にしたんだけどね.
Gios pureflat Tiagra
余りパーツで組み上げただけなのだけど、 奇しくもモノトーンベースにアルミカラーですっきりと仕上がった.
フォークやチェーンステー周りはスカスカなんだけど、 元が32cまで想定してるシクロクロス仕様だから仕方ないね.
実際に走ってみた感想としては足周りが軽いせいかロードと遜色無い出来、やっぱり46Tiagraは良いね.
68と比べると滑らかさは全然無いんだけど、
機械的なぱきぱきとしたシフトはこれはこれでアリかなーと思わせる心地良さがある.
ワイヤリングが見事な事もありブレーキの引きは超軽いし、 懸念していたアルミフレームの振動もチューブレスタイヤの低空気圧とコルクバーテープの恩恵かそこまで気にならない.
重量は各種アクセサリを含んで9.7kg.
オリジナルのpuredropが11kgだからだいぶ軽くなった、と言うか信じられない事にアルテに換装したairone(9.6kg)とほとんど同じ.
クロモリフォークのハンデも考えるとUltegraとTiagraの差≦(WH-RS21+チューブ)とWH-6700の差、って事なんだろうね. まあ軽くなったとはいえ昨今のアルミロードに比べれば十二分に重たいけれど、 普通に走る分には重さなんて関係ないって葵ちゃんも言ってたし普段使いを考えればこれくらいの方が丈夫で良さそう.
ポジションもシート角が0.5度立ったせいでサドルが5mm前に出た以外はロードと同じになり違和感も全くなし、 予想していた以上の出来で非常に満足しています.
普段使いは勿論の事、スペアバイクとしても十二分に使用できる機体が フレーム・コンポほぼ使い回しとは言え単純にドロハン化するだけなら工賃込で3万ちょい、 サドルやシートポストを良いものに替え消耗品まで総取っ替えしても6万弱で組めたのは Cyclegate Tamagawaさんのお世話になった部分が大きい. パーツ選定から組み上げまで本当にお世話になりました、ありがとうございます.
ここまで変わっちゃうとpureflatなんだかpuredropなんだかもうわかんないけれど、 クロスバイク、シクロクロス、そして今回のようなロード風と それだけいろんな用途を受け入れるだけのキャパシティがこのフレームにあるって事なのかな. ロングセラーになってるのは、やっぱりそれなりの理由があるんだね.
そんなわけで改めてよろしく、ザ・ペーパー.