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密教の「印契」と「陀羅尼」について

Postted:2010/04/27 [Tue]

質問

密教で使われる「印契」の図、「陀羅尼」の本文(梵字)と漢語対訳が欲しい.

回答

「印契」については、国書刊行会『図印大観』に掲載あり.

「陀羅尼」については、雄山閣『梵字事典』に掲載あり.

NDC

仏像 (186.8)

文字. 梵字 (829.8)

参考文献

国書刊行会編 『図印大鑑』 国書刊行会, 1987年
それぞれの印契について、印図・名称・解説等詳しい記載あり. 全てではないが、発音(梵字のものをローマ字表記)や真言(梵字で記載)も記載されている.
因みに同書は国書刊行会『仏像大系 10:図印篇』の新装増補版とのことです.
中村瑞隆編著 『梵字事典』 雄山閣, 1977年
p.303-404「真言・陀羅尼編」に本文(梵字)・漢語対訳あり. それぞれの参考文献もしっかり載っている.
題名には「事典」とはいっているけれど、 内容は梵字の歴史的考察からはじまりその伝承や展開へ…と、どっちかというと解説書に近い.

備考

このれふぁのポイントは質問のキーワードを検索してもなかなか資料に辿りつかないところ. こんなときは上位語をうまく使うのがコツ. 因みに今回は【密教×図】や【梵字×じてん】といった単語を使用しました.

『1Q84』にまつわる雑誌記事

Postted:2010/04/15 [Thu]

Book3発売に際して、『1Q84』に関する雑誌記事を紹介してみる.

久々のベストセラーということもあり様々な雑誌が特集を組んだけれど、 中には「それ『1Q84』関係なくね?」ってのも結構あった. 単純に1984年にかこつけただけの記事とかね.

ここでは『1Q84』について直接言及した記事で、かつ面白いと思ったものを挙げた. 何かの参考になれば幸いです.

また、wikipedia『1Q84』の項に 「作品に言及したインタビュー記事」「書評等」の目があったため、そちらも一部転載しました.

村上春樹著『1Q84』に関する雑誌記事

飯塚恆雄 「村上春樹の「1Q84」と「イッツ・オンリー・ア・ペーパー・ムーン」」
『音楽現代』Vol.39 No.8(2009年8月) p.87-89 芸術現代社
石原立教 「村上春樹の「1Q84」に登場した「シンフォニエッタ」の作曲家ヤナーチェクの人と作品」
『音楽現代』Vol.39 No.8(2009年8月) p.90-92 芸術現代社
是非読んで頂きたい記事. どちらも作中で登場する楽曲なのですが、 楽曲についての知識があると作品の印象ががらりと変わる. 記事自体も簡潔にまとまっていて非常に読み易い.
鈴村和成 「村上春樹の『1Q84』を行く -ハイパーシティー東京へ-」
『文學界』Vol.64 No.2(2010年2月) p.144-167 文藝春秋
高速道路や公衆電話など、作中に登場する場所の写真が4点載っている. 作品を読んでいるときに実際の風景が浮かぶというのはリアリティがあり、 そのイメージを喚起する素材として、この記事は大きな価値があると思う.
亀山郁夫 「神の夢、または『1Q84』のドストエフスキー」
『新潮45』Vol.28 No.8(2009年8月) p.38-45 新潮社
著者は4年ほど前にばか売れした光文社古典新訳文庫『カラマーゾフの兄弟』の訳者. 春樹自身が「これまでの人生で巡り会ったもっとも重要な本」3冊として 『カラマーゾフの兄弟』を挙げてたのでこの人選なのかな(残りは『グレート・ギャツビー』『ロング・グッドバイ』). 読み手個人の解釈を綴った記事の中ではいちばん面白かった.
安藤礼二 「王国の到来 村上春樹『1Q84』
『新潮』Vol.106 No.9(2009年9月) p.188-203 新潮社
『1Q84』と過去の村上作品の関連性を扱った記事. 本作と『羊をめぐる冒険』の「羊の描く王国」、 及び『アンダーグラウンド』の「宗教団体の持つ恐怖」の関連性についての考察です. もう少し他の作品について言及して欲しかった気もしますが、 過去の村上作品が好きな人はこうした解釈もありかな、という記事です.

作品に言及したインタビュー記事

※引用元:1Q84 -Wikipedia,http://ja.wikipedia.org/wiki/1Q84,2010年4月14日

「『1Q84』への30年」
『読売新聞』 (上)2009.6.16 (中)2009.6.17 (下)2009.6.18
「僕の小説は、混沌とした時代に求められる」
『クーリエ ジャポン』 2009年7月号
エル・パイス紙(スペイン)のヘスス・ルイス・マンテイーリャ記者によるインタビューの村上公認日本語訳
「僕にとっての<世界文学>そして<世界>」
『毎日新聞』 2008年5月12日
「物語は世界共通言語」
『信濃毎日新聞』 2008年3月30日
「村上春樹 「成長」を目指して、成しつづけて ―聞き手―古川日出男」
『モンキービジネス』 2009 Spring vol.5 対話号

書評等(ウェブで読めるもの)

※引用元:1Q84 -Wikipedia,http://ja.wikipedia.org/wiki/1Q84,2010年4月14日
※2010年4月14日アクセス

鴻巣友季子 「『根源悪』を追究 何かが変わった
『朝日新聞』 2009年6月7日
小野正嗣、福岡伸一 「存在内部の空白を埋める愛/遺伝子支配に対抗する均衡
『読売新聞』 2009年6月8日
沼野充義 「精緻に作られたパラレル・ワールド
『毎日新聞』 2009年6月14日
河合祥一郎 「強く想うことがリアル生む
『産経新聞』 2009年6月14日

椋鳩十著『私には汽車』

Postted:2010/04/10 [Sat]

質問

椋鳩十著『私には汽車』という作品が読みたい. 予備校のテキストに問題文として掲載されていた.

回答

理論社から出版されている『椋鳩十の本』の、第29巻に収録.

NDC

小説. 日本 (913.6)

参考文献

椋鳩十著 『椋鳩十の本 第29巻』 理論社, 1989年

備考

『私には汽車』は、「南国のふるさと随想:薩摩じまん」として纏められてる短編のうちのひとつ. 因みに今回のれふぁも見てから椋鳩十記念図書館連絡余裕でした. 専門図書館の方々いつもありがとうございます.

予備校のテキストや受験問題に短編が使われることはよくあるのですが、 短編のタイトルから収録されてる書籍を探すってのは意外に難しい. 星新一や阿刀田高クラスになると、作品が多すぎてガチでお手上げ. 全集出すなら巻末とかに著作リスト載せて、って思うのはやっぱりわがままなんですかね.

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